ノンフィクション



スアドの生まれたシスヨルダンや中東近辺では、今でも女性に権利などはない。
女として生まれたということは、生涯男に服従しながら生きることを余技なくされるということ。
それも、殺意のある暴力によって服従させられる。
この著者、スアド(偽名)は未婚で妊娠したことによって家族より生きながら火あぶりにされた。
これは家族や村の人間にとっては【名誉の殺人】という誇るべき殺人行為とされている。
汚らわしい女は世間からも家族からも迫害され、最終的には身内に殺される。
それが当たり前なのだから本当に怖い。
スアドは本中で、何も知らないというのは本当に恐ろしいことだって言ってたけど私も常々そう思っている。
この本の存在を知って本当によかった。
世界は狭いようでいて本当は広いのかもしれない。
だって知らないことはまだまだ星の数以上にあると思うから。
この本を読んでいても、本に書かれていることが全てではないのがよくわかる。
スアドは核心の部分は全て語ってはいるけれど、スアド自身の凄まじい程の葛藤や心情がはぶかれていたような気はする。
感じたことやスアド自身にもわからない感情がはまだまだ山ほどあったんだろうな。
是非この本をみかけたら手に取ってみるべし。

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